HTMLとは?
WEBページの構成を作るマークアップ言語
HTMLとは「Hyper Text Markup Language」略したもので、マークアップ言語に分類されます。
HTMLの役割はWEBページの構成を作ることであり、テキストや画像などの要素とその構造を定義することできます。他にも、別ページに移動するリンクやサイトのナビゲーション、表の形で表現するものなどもHTMLで定義することができます。
ほとんどのWEBページではHTMLが使われており、HTMLはWEBに関わっていく上で欠かせないものとなっています。
HTMLとCSS
HTMLとよくセットで扱われているのがCSSです。
CSSとは「Cascading Styles Sheets」を略したもので、スタイルシート言語に分類されます。
CSSでは、HTMLで定義した要素の見た目やレイアウトを定義します。
文字の色や太さ、画像の大きさ、並びの方向や並び順などを自由自在に操ることができるため、CSSはWEBサイトのデザインしていくために必要な言語であり、HTMLと合わせて使用することが多いことからよくセットとして扱われています。
XMLやXHTMLとの違い
HTMLとよく比較されるのが、同じマークアップ言語である「XML」「XHTML」です。
HTMLを人に対して情報を伝達するためのマークアップ言語とすると、XMLはプログラム寄りのマークアップ言語であり、コンピューターに対して情報を伝達するための言語となっています。データのやり取りを行うような作業によく利用されている、と覚えておけば良いでしょう。
XHTMLはHTMLとXMLの中間のような言語ですが、すでに開発が中止されており今後XHTMLを使用する機会はほとんどないと思うので、もし使う機会があれば調べてみる程度で問題ないです。
【注意】現在の標準はHTML Living Standardである
現在(2022年5月)のHTMLの標準はHTML Living Standardです。
HTML5が最新のHTMLであるという情報をよくみるかと思いますが、その情報はすでに古いものであり、HTML5はすでに廃止されているため注意しましょう。
とはいえ、HTML Living Standardの書き方についてはほとんど変わりがないため、あまり気にする必要はないと言えます。(多くの方が知らない原因でもある。)
”HTML Living StandardとHTML5の違いについては、今後詳しく解説しますので待ちください。”
HTMLの基本構文(タグ・属性・要素)
HTMLの基本構文
まずは簡単なHTMLの基本構文を見ていきましょう。
<!-- index.html -->
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<meta http-equiv="X-UA-Compatible" content="IE=edge">
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
<title>Document</title>
</head>
<body>
<p class="sample">Hello World!!</p>
</body>
</html>
拡張子が「.index」のファイルを用意することで、HTMLを描き始めることができます。
メモ帳などでも問題ないですが、プログラミングでは便利なテキストエディタが用意されているため、自分の好きなテキストエディタを使用すると良いでしょう。
上記のコードをコピペしたHTMLファイルを、WEBブラウザにドラック&ドロップすることで画面に『Hello World!!』と表示されるはずです。
HTMLのタグと要素
HTMLのタグとは、『<』と『>』で囲まれた部分を指し、その中に記述する文字列がどのようなタグなのかを表します。開始タグと閉じタグで囲まれたもの(閉じタグなしの場合開始タグの内容)をHTMLの要素と呼びます。
基本的にHTMLタグは開始タグ『<~>』と閉じタグ『</~>』で構成され、開始タグと閉じタグの文字列を同じにする必要があります。
また、一部閉じタグが必要のないHTMLタグも存在し、余計なタグを記述してしまうとテキストとして認識される場合がありますので注意が必要です。
タグは以下のように入れ子形式でも記述でき、HTML要素の中にHTML要素を定義することもできます。また、中身が空のHTML要素を定義することもできます。
<div>
<p>Hello World!!</p>
<p></p>
</div>
HTMLタグは種類が多く、すべてのHTMLタグを覚えずともWEBページは作れるようになるため、すべてのHTMLタグを覚える必要はありません。よく使うHTMLタグだけ覚えるようにして、その他のHTMLタグは必要な時に調べて使えるようにしておけば問題ないです。
<よく使うHTMLタグ一覧>
HTMLタグ | 説明 |
<p> </p> | パラグラフ(段落)を定義します。 |
<div> </div> | ブロックレベル要素としてグループ化します。 (特に意味を持たないタグです。) |
<img src=”画像のURL”> | 画像を定義します。 |
<a> </a> | ハイパーリンクを定義します。 |
<h1> </h1> | 見出しを定義します。 h1~h6まで存在します。 |
<html> </html> | htmlを定義します。 すべてのHTMLタグはこの中に記述します。 |
HTMLの属性
HTMLの属性は開始タグの『<>』中に記述するもので、そのタグで定義する要素に対して何かしらの設定を行う役割があります。
代表的な属性に「class」や「id」があります。
属性についても種類がたくさんありますが、タグと同じように全てを覚える必要はありません。属性の中には値が省略できるものもあるので、必要になった時に調べてみましょう。
HTMLを学習するメリット
学習難易度が低く理解しやすい
HTMLは、プログラミングの中でも難易度が低く理解しやすい言語です。
プログラミングをやったことがない人にとっては、まず簡単な言語から始めることがおすすめですので、HTMLがピッタリです。
最初から難しいプログラミング言語を学習してしまうと、プログラミングの楽しさや便利さを感じる前に挫折してしまうため、注意が必要です。その点HTMLは学習しやすく、初心者にもおすすめの言語であると言えます。
(HTMLをプログラミングと呼んでいいのか、という話もありますが、それは後ほど解説します。)
WEBページの基本的な仕組みを理解できる
HTMLを学習することで、WEBページの基本的な仕組みを理解することができ、専用のソフトやサービスを利用しなくても自分でWEBページを作れるようになります。
また、WEBページの基本的な仕組みはシステム開発など他の現場でも役に立つため、HTMLは今後WEBに関わっていきたい人が最初に学習するにふさわしい言語であるとも言えます。
論理的思考力が身につく
論理的思考力が身につくのも、HTMLを学習するメリットの一つです。
論理的思考力とは、物事を体系的に捉え、筋道を立てて考える力のことで、ビジネスマンの必須スキルとも言われています。
HTMLでは、簡単なスペルミスなどでも思い通りに表示されないことも多く、上手くいかなかった時に「なぜ上手くいかないのか」「どうすれば上手くいくのか」を考えるようになり、論理的思考力が自然に身につきます。
HTMLはプログラミング言語ではない!?
ここまでHTMLはマークアップ言語であると説明してきました。そう、HTMLはプログラミング言語ではありません。
そもそもプログラミング言語とは、プログラムを作成するための言語であり、足し算や引き算などの計算を駆使して効率的にデータを処理するプログラムを作ることが目的です。
その点、HTMLはタグを使用してWEB上に表示するのみで、計算などの処理を行うことはできません。
そのため、HTMLはプログラミング言語ではないと言えます。
とはいえ、HTMLもプログラミングに近いものであり、HTMLで身につけたスキルや知識や他のプログラミング言語でも役に立つので、あまり気にする必要はありません。違う、ということだけ頭に入れておきましょう。
まとめ
HTMLとは、マークアップ言語と呼ばれる言語の一つで、タグを使ってWEBページの構成を作ることができます。
現在の標準はHTML5ではなく、HTML Living Standardであるため注意しましょう。
HTMLを学習することで、WEBの基本を知ることができ、ビジネスマンの必須スキルとも言われる論理的思考を身に付けることができます。
ぜひこれを機に、HTMLを学習してみましょう。
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