トラックボールとは
トラックボールとは、マウスと同じ役割のポインティングデバイスで、PC作業でカーソルの移動やクリックなどを行うアイテムです。
トラックボールはマウスと比べて操作性が異なり、カーソル操作においてトラックボール本体を動かすのではなく、ボールを指や手のひらで転がしてカーソルを動かします。
そのため、トラックボールに慣れていない人にとっては使いにくいと感じやすいアイテムであり、使いこなせるようになるにはいくつか使い方のコツを抑える必要があります。
トラックボールが苦手な作業
トラックボールには、苦手とする作業がいくつかあります。
1文字単位での文字選択
トラックボールを使う上で一番苦手な作業というのが、1文字単位での文字選択です。
特に、半角英字を1文字単位で文字選択したい時は、調整がとても難しいです。
私自身も、仕事でコピペすることが少なくないのですが、その時に余計な文字まで選択してコピーしてしまい、後で文字を消す作業が必要になることがしばしばあります。
日本語文字や全角英字の場合は、1文字単位でも調整できるくらいにはトラックボールを使いこなしていますが、文字が小さくなると正確な文字選択は難しくなってしまいます。
ピンポイントでカーソルを操作する
トラックボールに慣れてくると、ある程度はカーソル操作を思い通りに行うことができるようになってくるため、普段のPC作業で困ることはほとんどありません。
ただし、ゲーム等でごく小さい的をクリックしなければいけなかったり、デザイン作業などドット単位でカーソルを操作する必要がある時には、ピンポイントでカーソル操作を行うことは難しいことが多いです。
写真編集や動画編集についても、簡単なものならトラックボールでも問題なくこなすことができますが、プロのレベルを目指そうと思うとトラックボールよりも普通のマウスを使う方が、効率的に作業を行うことができます。
細かな動きを連続して繰り返す
いくつかの的を連続してクリックしたり、カーソルを左右に振る様な作業についても、トラックボールは苦手としています。
例えば、視点移動の激しいFPSゲームなどをトラックボールで遊ぼうとすると、やりたいことに操作が追いつかないということがあります。
総じて、トラックボールは繊細な作業が苦手であるといえるでしょう。
トラックボールの使い方のコツ
使う前に、自分に合ったトラックボールを選ぶ
トラックボールには、大きく分けて4つの種類があります。
トラックボールの種類 | 特徴 |
親指型トラックボール | マウスに一番近い操作性 トラックボール初心者でも扱いやすい |
人差し指型トラックボール | マウスに比較的近い操作性 他のトラックボールと比べて、細かい作業が得意 |
手のひら型トラックボール | マウスとはかけ離れた形状と操作性 慣れると離れられなくなる人も多い |
特殊型トラックボール | 空中で操作するコントローラーのようなタイプ 変わった物好きの人におすすめ |
トラックボールの種類によっても、トラックボール本体の形状や操作性が大きく異なってくるものもあるので、まずは自分に合ったトラックボールを選ぶところから始めましょう。
トラックボールを使うのが初めての方や、どれにしたら良い分からないという人には親指型トラックボールがおすすめです。
とにかくボールに触れてカーソル操作を行う
トラックボールを思い通りに使いこなす一番のコツは、トラックボールに慣れることです。
身もふたもない話ですが、トラックボールが使いにくい一番の理由は、トラックボールの操作性に慣れていない人が多いからというのが正直なところです。
そのため、とにかくトラックボールに触れ、とにかくボールを転がしてカーソル操作を行うことでトラックボール慣れていきましょう。
普段から何気なく的を決めて、カーソルを動かしてみる
トラックボールを使い始めた最初のうちは、クリックしたいボタンにカーソルを合わせることでさえも難しいです。
カーソルを合わせようとしても、目標をオーバーして移動しすぎたり、力を入れすぎて親指がブルブル震えてしまうものです。
カーソルを合わせる練習のためには、普段から何気なくカーソルを合わせる練習をするのが良いです。
- タスクバーのアイコンにカーソルを合わせてみる
- WEB記事のサイドバーの他記事サムネイル画像にカーソルを合わせてみる
- 画面の閉じるボタンにカーソルを合わせてみる(クリックはしない)
普段からカーソルを合わせる練習をすることで、トラックボールのカーソル操作に慣れることができるため、試して見てください。
キーボードでの操作も並行して利用する
トラックボールでは難しい操作をしたい時には、キーボードでの操作も並行して利用するのも一つのてです。
例えば、半角英字などの小さな文字の選択は、トラックボールは向いていません。
ただし、キーボードであればCtrlキーと矢印キーを組み合わせることで、1文字単位での選択を調整することが容易です。
このように、トラックボールだけでは難しい作業もキーボード操作と組み合わせることで、多くの作業を快適にこなすことができる様になります。
よく行う操作は機能ボタンに割り当てる
先ほど、キーボードでの操作も並行して利用しようと説明しましたが、よく使うショートカットキーや操作などは、トラックボールの機能ボタンに割り当てると効率的に作業を行うことができるようになります。
私の場合は、コピー、ペースト、ウィンドウの切り替えなどの操作を、トラックボールの機能ボタンに割り当てて作業しています。
アプリによって割り当てる機能を変えることができるものも多いため、自分好みにボタンをカスタマイズして使いましょう。
カーソル感度は使いながら調整していく
カーソルを操作する際、大事になってくるのがカーソルの感度です。
どのくらいボールを転がしたらどのくらいカーソルが動くのか、カーソルの速度上昇は加速度的か否かなど、調整することで操作する感じが大きく変わってきます。
ある程度感度が高い方が、ボールの小さい動きでカーソルを動かすことができる様になるため楽に作業ができますが、あまり感度を高くしすぎると狙い通りに止めるのが難しくなるため、実際にトラックボールを使っていきながら調整しましょう。
交換用ボールを試してみる
トラックボールを購入すると、デフォルトでボールがついてきますが、実は交換用ボールというのもあります。
ボールを変えることで滑りやすさが向上したり、好みの色のボールを使うことができたりと低価格ながら購入メリットが多いため、交換用ボールを試してみることをおすすめします。
購入する際は、自分の使っているトラックボールのボールのサイズは確認しましょう。
おすすめの使いやすいトラックボール
トラックボール初心者や、トラックボールの操作感に慣れない人におすすめの使いやすいトラックボールをご紹介します。
ロジクール ワイヤレストラックボール MX ERGO
手のひらの形状に合わせた形で設計されていて、手に馴染みやすい親指型のトラックボールです。
トラックボールの角度を調整できる機能を搭載している点も、MX ERGOが使いやすいポイント。
2つのカーソル感度を保存することができ、通常は高めの感度で、細かい作業をするときは低めの感度でといった使い分けも可能になっています。
Mac、Windows共に使用でき、複数のパソコンの切り替えもシームレスに行うことができる点も魅力です。
ロジクール ワイヤレストラックボール M575
先ほどご紹介したロジクールのME ERGOの廉価版にあたるのが、こちらのM575というトラックボールです。
廉価版ではありつつも、必要な機能は全て搭載してあるため使っていて不便を感じる様なことはないでしょう。
価格面も考慮すると、ハイコスパのトラックボールであり、トラックボール初心者の方にも胸を張っておすすめできるトラックボールです。
MX ERGOにはない、ホワイトカラーが用意されているのもポイントです。
エレコム トラックボール M-HT1DRXBK
エレコムの中指と人差し指でボールを操作するタイプのトラックボールで、52mmと大玉のボールを採用しているのが特徴的です。
ボールが大きい分、細か調整が効きやすく、ちょっとした慣れは必要になりますがとても操作性が高いトラックボールです。
親指箇所にスクロールホイールや機能ボタンが搭載されていて、ホイールは横スクロール可能なチルトホイール、機能ボタンは左右クリック含めて8つとカスタマイズ性も抜群です。
ケンジントン Pro Fit Ergo Vertical
人差し指型や手のひら型のトラックボールが注目されがちのケンジントンですが、実は縦型トラックボールも販売しています。
Pro Fit Ergo Vertical は、名前の通り縦型のトラックボールで、腕を自然な形のままトラックボールを操作することができるため、疲労軽減の効果が期待できます。
無線接続用のUSBドングルを本体に収納できるため、持ち運びにも便利です。
綺麗なホワイトカラーは、デスク周りのアイテムを白色で統一している人にもおすすめできるトラックボールになっています。
まとめ
トラックボールを使うコツについて、ご紹介しました。
- 使う前に、自分に合ったトラックボールを選ぶ
- とにかくボールに触れてカーソル操作を行う
- 普段から何気なく的を決めて、カーソルを動かしてみる
- キーボードでの操作も並行して利用する
- よく行う操作は機能ボタンに割り当てる
- カーソル感度は使いながら調整していく
- 交換用ボールを試してみる
ぜひ参考にして、快適なトラックボールライフをお送りください。
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